asashio-blog

基本、備忘録です。普段、筆者自身はあまりアクセスしていません。書き散らしでご迷惑をおかけしたので自身で立ち上げました。

コメント一覧(UFOへ)

先述した通り、コメント欄に一杯書いてしまったことから、こちらで記事として加筆修正のうえ掲載します。

 

・東北映画制作株式会社の資本金の件、

  増資前は5,000万円で東北放送の比率は70.0%(=3,500万円)、

  増資後は8,500万円で80.0%(=6,800万円)

です。東北放送の増資額が3,300万円、お付き合いで?河北新報も200万円出したのでしょう。

 

これについては、有価証券報告書(有報)の翌日付で特定子会社(東北映画製作)の異動に関する"出し忘れ"臨時報告書が出ており、そこには「異動前の議決権数:7,000個」「総株主等の議決権に対する割合:82.3%」とか訳の分からないことが書いてあります。(この項、整理・修正のため以下削除(後述))

 

・東京支社の移転の件、こちらに取り上げた記事があります。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2104/19/news015.html
系列局が一緒になるのは、当座の経費削減以外にも番組ネット化が進むようなら良いことかもしれません。(この項、修正のため以下削除(後述))

 

移転の日にもよりますが、今回あるいは次回から、「設備の状況②営業設備」にも書かれる(新しい方はレンタルオフィスなので東北放送の資産ではなくなり書かれなくなる?)かもしれません。

 

・旧ラジオ送信所(富谷町)ですが、東北放送保有の土地の面積は2011年以降、ここ10年ずっと同じ(89期・平成29(2017)年3月31日現在で10m2減っています)ですが、86期・平成26(2014)年3月31日の有報まで記載の有った「建物」(簿価3,935千円、その他有形固定資産198千円)が翌年から無くなっています。

(註:この項、この後の考察の部分が恐らく間違いで、のちに修正を入れます)

高屋敷工業用地(「西」の入っていないほう)は造成から2年弱で造成整備完了/完売(富谷市議会定例会議事録より)、2016年4月29日に「コストコホールセール 富谷倉庫店」が開店していますので、土地は東北放送と河北ランドが所有のまま、上物だけコストコが建てた、10m2は駐車場取り付け道路のために地主が富谷町(当時)に町道用地として寄付した、と推測します。

コストコの建物延べ面積(平屋でしょうから)が9,983m2なのに対し、東北放送が所有する土地が70,960.00m2あって、高屋敷西工業用地のために市街化調整区域に参入されたのが34.3ha(工業団地はうち20.9ha、これはさすがに県に売るのでしょうかね)、まだまだありますねぇ。

 

 

「有報は5年間公開」という文言を目にした時に、じゃあpdf化して保存しておかなきゃと思ったのは、私が作家ではなく編集者、盛っても考証担当くらいなものだからです。作家、クリエーターにはなれません。
今回の有報解説も、各項目丁寧で、「当然わかってるだろう」の一刀両断の経済サイトでなく、文章や根拠を踏まえて解説したらこうなるという典型的好例です。私はそこに脚注を加えているだけ。

 

みむめも先生は話題も豊富にお持ちだ。私なんか未だに、3か月前に寺田一義・鳥居睦子・黄英晴のmbs日曜夕方の番組のコンビが「生活は踊る」にきっかり2分のCMに出てきて「TBSラジオをお聞きの方は~」と言っていた(つまりTBS単独CM)ことが気になったままです。スーさんやパートナーとの絡みはなし。

 

『親会社の営業事業所及び東京支社、子会社の本社の移転の予定もないことから』ここで子会社の本社って関係あるか?(いずれも仙台や富谷でないと、という会社ばかり)という点は置いといて、銀座の事務所を引き払えない事情があるのではないかと推測しました。有報の「主要な設備の状況」のところに東京事務所の建物の金額のことが書いてあります(大阪支社については土地と建物の両方)。ここは資産状況を書くはず(純粋な貸家ならその資産額は借り手には関係ない)。東京支社事務所の建物の一部をTBCが所有しているのでは?とことです。赤坂のほうは勿論表向きは東京支社事務所ですし公式サイトにもヒューリックJP赤坂ビル SPACE赤坂5階ってちゃんと書いてありますが。


大阪支社のほうは大阪駅前第1ビルという大阪駅前の典型的な雑居ビル。1970年竣工というとても古いビルで、福島テレビCBC鹿児島テレビや各県の大阪事務所が入居していますが、16.17m2、9,739千円ということは区分所有のそれと見て間違いないと思います。

 

「まつぼっくり王国」のほうは又々私の勘違いでした。昨年2月、コロナ禍前からtbcへはオンライン納品になったと言っていました。その時点でネット局へはMO納品でしたが今はわかりません。

 

 

議決権の件。
会社解散を前提とした増資で優先株を発行、とか奇妙な勘繰りをしてしまいましたが、辻褄が合うように読むと

 

10年前 資本金5,000万円

  うち東北放送3,500万円(割合70.0%)、河北新報1,500万円(同30.0%)

第91期末(2019.3.31) 資本金8,500万円

  うち東北放送6,800万円(増資3,300万円、増資後の割合80.0%)、

    河北新報1,700万円(増資200万円、同20.0%)

第93期末(2021.3.31) 資本金8,500万円

  うち東北放送7,000万円(比率82.3%)、河北新報1,500万円(同17.6%)

 

(記載が全て正しければ)額面200万円分だけ株の譲渡があった、と。

 

総務財務担当者のムニャムニャをちょっと疑っていたのですが、子会社間の合併に関するお知らせ (2020.11.25)にも
 東北放送㈱80.0%、
 ㈱河北新報社 20.0%
と書いてあるので。。。

 

 

東京支社の移転について。
みむめもさんの本文に記載の事項と重複していることを予めお詫びします。先に文章を書いて、あとでブログを見たら書いてあったので(汗)

第93期(R3.3.31期)の有報の「①経営成績の状況」(p.9)には

『3月には東京支社が赤坂のシェアオフィスへ移転した。』

と書かれています。年度内移転確定です。実際に「有形固定資産明細表」(p.73)には

『2.当期減少額のうち主な内訳は次の通りである。
  建物:旧東京支社建物関連 18,775千円
  工具器具及び備品:旧東京支社備品関連 7,576千円』
※こちらの金額はおそらく「取得価格」です。

でも「主な設備の状況(p.13)」には「②営業設備」として

『東京支社事務所(東京都中央区
建物538千円、機械及び装置1,462千円、その他の有形固定資産1,751千円』

なんか減ったなぁと思って第92期の有報を見ると、
「主な設備の状況(p.13)」の「②営業設備」に

『東京支社事務所(東京都中央区
建物3,567千円、機械及び装置1,007千円、その他の有形固定資産556千円』

※簿価を有し(シェアオフィスは簿価が発生していない)土地が無くて建物だけなので、(昔の)事業用の借家権なんでしょうかね。
『建物賃借契約に基づき、退去時における原状回復に係る債務を有しているが、当該債務に関連する賃借資産の使用期限が明確でなく』
古い契約なのでしょうね。

こちらは資産なので簿価(減価償却したら減っていく)ですが、建物の額が前年の1/6になっています(その他の資産が若干増えているのが謎ですが)。

(本当に占有場所が1/6になったのか、簿価の見直しをしたのかはわかりません)

ずいぶん減らしましたが、移転後も資産を残しているということは、会社としては旧東京支社(南海電鉄の子会社の南海不動産所有の南海東京ビル)を完全になくすつもりはないという意思表示かと思います。登記してあるんだろうなぁ。
みむめもさんの疑問点、「なぜ?」の答になっていないことは承知しております。すみません。

※「有形固定資産明細表」というページがあるのを今まで知らなかったのですが、当該年度を見ると旧ラジオ送信所についても建物の一括除却が記載されており、またそちらが簿価でなく取得価格であろう(簿価の約10倍)ことが判ります。

 

有報の提出公開について
こんな文章を見つけました。

金融商品取引法では上場企業以外であっても、1億円以上の発行価額で有価証券の募集(50名以上の方を対象に、新規に発行される株式の取得勧誘を行うことをいいます)や、1億円以上の売出価額で有価証券の売出(すでに発行している株式について取得勧誘を行うことをいいます)を行った会社は、有価証券報告書の提出が義務付けられています(金商法24条1項3号、4条1項5号、2条3項1号、金商法施行令1条の5)。

 

一般的には、過去に50名以上の株主に対して1億円以上の株式を発行しているために、有価証券報告書を提出している非上場会社が多いようです(ただし、その発行者である会社の当該事業年度の末日及び当該事業年度の開始の日前4年以内に開始した事業年度すべての末日における当該有価証券の所有者の数が300人に満たない場合であって、有価証券報告書を提出しなくても公益または投資者保護に欠けることがないものとして内閣総理大臣の承認を受けたときには、有価証券報告書を提出する義務が免除される可能性がありますので、ご留意ください)。

 

ここから考察。
東北放送は1974年10月1日に+50,000株、250,000千円(発行価格・資本組入額ともに1株5,000円)の有償・株主割当によって増資しています。有償・株主割当とは、新株式の割り当てを受ける権利を既存の株主に与えて行う増資のことで、 株主は持ち株数に応じて有償で新株式が割り当てられますが、申し込み・払い込みを行う義務はなく、申し込みがなければ権利は失権します。今回、10万株の株主全てより増資が実施されて発行済み株式総数15万株となり、またそれ以降5年連続で所有者の数が300人を割ったことがなかったため、今年まで有報の発行が免除にならなかったものと推測します。

 

コストコの件について、お詫びと訂正をしなくてはなりません。
結論から言うと、コストコ周辺の土地は現在東北放送のものではありません。

旧ラジオ送信所は富谷町富谷字北沢24-1にあったのですが、自分でコメント書いておきながら「富谷町高屋敷土地区画整理組合」というのが(「西」のほうは売却とか書いてるし)どうしてもひっかかっていました。

 

第88期(H28(2016).3.31期)の有報では、『第2【事業の状況】』の中で『(前略)また、放送外収入拡充のため、~~ほか、富谷町高屋敷土地区画整理組合に参画し、ラジオ送信所跡地の有効活用を図った。』(p.7)、『3【対処すべき課題】』では『⑤保有財産の有効活用 富谷町高屋敷土地区画整理組合に参画しており、この事業活動に係わる土地について組合と協調しながら売却への準備を進める。』と、はっきり売却と書かれています。

 

そして第89期(H29(2017).3.31期)の有報では、同じく『第2【事業の状況】』の中で『(前略)また、参画している富谷市高屋敷土地区画整理組合の事業で、固定資産の売却益を計上した』

 

あれ?

 

第88期(H28(2016).3.31期)の有報『2 主要な設備の状況 ③その他の設備』で
『旧ラジオ送信所(富谷町) 土地 面積:70,974.32m2、金額:34,605千円』
というのばかりに目を奪われていて、次の行
『富谷町高屋敷開発事業(富谷町)面積:133,167.00m2、金額:66,006千円』
を見落としていました。第89期(H29(2017).3.31期)の有報ではその開発事業の行がなくなっています。また同じ有報に

連結損益計算書 固定資産売却益 506,548千円』(内、土地等506,520千円、機械装置及び運搬具27千円)
『有形固定資産等明細表
 土地 当期首残高 615,297 当期減少額12,409(12,329) 当期末残高602,888(千円)
 「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額である  (注:減損損失とは遊休資産(土地)蔵王町那須町のこと。それぞれ簿価減らしています)
 4.当期首残高及び当期末残高は取得価額で記載している』(p.64)

 

もともと山林・田・畑だった一般保留地域(市街化調整区域)が、造成/上下水道整備等で工業用地/市街化区域として生まれ変わって5億円の売却益を生むことになりました。

 

売却に向けた動きはH20(2008)年の地権者会発足から始まり、土地区画整理組合設立準備委員会設立、H26(2014).5.16 宮城県公報第2557号によって当該地域が市街化調整区域から市街化区域に変更(告示)され、富谷町高屋敷土地区画整理組合が宮城県から設立認可の降りたのが平成26(2014)年7月22日、設立が29日、総合理事長が東北放送株式会社の一力敦彦代表取締役社長。組合の銀行借入金の債務保証も東北放送が行い、平成26年9月に造成が始まり、平成27年9月には高屋敷工業用地として用地総面積21.4ha、分譲面積15.5ha(高屋敷地区の案内より)の工業用地が生まれました。

 

区画は①準工業地域6.1ha ②工業専用地域3.0ha ③工業専用地域2.4ha ④工業地域4.0haに分かれ、結局①と②をコストコが占める(特定大規模集客施設新設届出書によると敷地面積91,139.99m2)ことになります。

 

土地の所有者は東北放送以外の誰かはわかりません。③のうち(株)ザイエンス 仙台製造所が建っている以外の残りの部分と④全部(計49,233.07m2)は大和ハウス工業(株)が物件案内を出していた(売貸を希望)ので、ダイワハウスグループが所有している可能性もあります。

 

高屋敷西も東北放送(グループ)単独の土地区画整理組合のようなので、たぶん何らかの思惑とか目算があって旧・送信所の土地を造成して高く売ろうということなのだと思います。

 

有報の数字ばかり見ていて本文をちゃんと読んでいないのがバレバレで、大変お恥ずかしい。
人様のブログで間違った自論を勝手に主張してしまったことをお詫びします。

 

 

富谷の件、古い有報を探し出して確認しました。

 

第80期(H19(2007).4.1-H20(2008).3.31)有報
③その他の設備(H20.3.31現在)
旧ラジオ送信所 土地 202,813.32m2 98,887千円(487/m2)
        建物         5,927千円
        機械及び装置       0千円
        その他有形固定資産   439千円
        投下資本額     105,253千円

 

第81期(H20(2008).4.1-H21(2009).3.31)有報
③その他の設備(H21.3.31現在)
旧ラジオ送信所 土地 70,974.32m2 34,605千円(488/m2)
        建物         5,529千円
        機械及び装置      7千円
        その他有形固定資産       396千円
投下資本額      40,531千円

富谷町高屋敷開発事業 土地 133,167.00m2 66,006千円(496/m2)
           投下資本額     66,006千円
※富谷町高屋敷地区開発事業の対象となる当社所有の土地の簿価である。

 

※【有形固定資産等明細表】
当期増加額のうち主な内訳
 土地 富谷町土地 1,724
当期減少額のうち主な内訳
 土地 富谷町高屋敷地区開発事業土地を投資その他の資産(土地等)に振替 66,006
(※ちょっと土地を購入したようです。河北ランドから?)
 地権者会を作ったタイミングで振替が行われていました。

 

 

おまけ。有報提出の件。
株式会社藤崎の有報を見つけました。
昭和50年9月1日に有償・株主割当(3:1)、発行価格50円・資本組入額50円を行っており、
・株数増加2,000(千株) 増加後総数8,000(千株)
・資本金増加額100,000(千円) 資本金総額400,000(千円)
増加額がちょうど1億円、東北放送と同じ理由で有報提出になったみたいです。Wikiに古い大株主構成が書いてありますが、公表当時のものに違いありません。

 

第127期(平成18年3月1日 ‐ 平成19年2月28日)の時点で株主数が210人になっており、それ以降の有報は見当たりません。

その他、在仙放送局や河北新報の有報も検索しましたが出てきませんでした。

 

今までざっくり見ていたのですがもうちょっと読み込むと、社有車やラジオカーを廃車にしたりゴルフ会員権を損切りしたり東京支社長宅(借)を処分したり、いろいろやっているんだなぁということがわかり興味は尽きません。
ありがとうございました。

 

 

有価証券報告書提出会社の件。

登録したサイトで秋田テレビエフエム青森ラジオ福島も検索したら引っ掛かりました。ただし藤崎を含め、2007年を境に一斉に姿を消しています。これは提出義務免除について、経過期間を含めて2002年(あるいは2001年)に法律或いは運用の改正があった可能性大です。

 

Wikipediaの『東北の有価証券報告書提出会社一覧』も、「現在まで継続して提出している」とは書かれていません。全国版、財務局ごとのページ、いずれも同じ人が書いていますが、そもそも新規作成が2012年ということで、有報提出義務が現在および過去にあった会社と解釈するのが正しいと思います。

 

但し東北放送のように、株主数(あるいは別基準?)で義務免除になっていない会社はあるようです。例えば株式会社宮城県建設会館(E03964)。同業で建てたビルの貸室業及び貸駐車場業を営んでいるようで、株主数332人。業界関連団体(宮城県建設業協会等)の入居や試験・業界の集まりがあるせいか、売上高経常利益率は約20.7%とコロナ禍でも優良で、築25年を超えたビル設備の更新が懸念事項となっています。

 

取締役13名及び監査役3名は各社のトップで、全員、会社法上の社外取締役或いは社外監査役です。全員無報酬、とも。従業員は2名、平均年齢xx歳、平均勤続年数xx年、平均年間給与xxx千円なんてことも書いてあります。

 

空室だった1F喫茶店への入居があり、新型コロナウイルスによる利用客の減少にも関わらず、酒類販売や海産物等の多種類の商品販売の創意工夫に努め、経営を続けているとのこと。
「はせくら食堂」さんですね。「溶岩焼肉 薩摩黒屋」の系列店とのこと(こんなことは有報には書いていない(笑))。